公演期間中に郵送する手紙

おたくの皆さん、こんにちは。こんばんは。いかがお過ごしでしょうか。

 

私は前回の投稿から本日まで、推しが3本、約40公演ほど舞台に立ち、無事に全公演の幕が上がり、下りました。この状況で本当にいいのだろうかという葛藤と闘いながらもほぼ*1全通してしまい、今に至っております。

 

昨今、初日を迎えて千穐楽を迎えられることは本当に奇跡だと実感します。

でも、日常のなかに訪れる非日常が日常となるその奇跡のような日々は、推し(たち)にとっても私(たち)にとっても日常なので、やっぱり取り戻したい。

 

毎日、毎公演、開演前ブザーが鳴るまで緊張して、暗転して、推しが登場して、

「ああ、今日も無事に幕が上がった」と胸をなでおろす毎日の繰り返し。

客席に座る私でもそうだったのだから、推しはきっともっともっとストレスとの闘いだったのだろうなぁ。

 

ほんとにほんとに、おつかれさま!

無事に見届けられて本当に良かった。

 

 

(恐らくないけど)身バレ特定も怖いからぼかしたりするけれども、おもしろい日々だったので、未来の自分のためにそれなりに書き記しておきたい。すべての事実を知っている友人各位がこの投稿を読んだら、こういう書き方があるのね、って笑うかもしれない。

 

いまからこの続きを読もうとしてくださっている方のなかで、もし期間中の郵送を考えている方がいれば、今後の参考になればいいなぁ。(否、たぶん状況が特殊なので参考にはならん…w)

 

 

郵送する手紙のタイムラグ

 

3作品、約40公演。日数にして約20。このさいごの数字が何を意味しているか。

私が公演期間中に推しに書いて送った手紙の数である。

 

(は?)

 

送った手紙を推しはなんだかんだ1週間程度のスパンで受け取ってくれている。なんとも仕事のできるマネージャーをお持ちである。

 

『つまるところ、公演は1週間以上あるのだから、どこかで1回くらいは受け取ってくれるのでは??』

 

舞台が始まる前、本当にその考えが過ぎった。「公演期間中もぜったいに手紙送るから」ということを推しに(手紙で)伝えておいた。

 

 

手紙の受け取り方って、自分で事務所まで出向かないといけないとか、事務所が定期的にまとめて送ってくれるとか、そもそもオフィス宛ではなくて局留め宛なのかとか、マネージャーからの手渡しなのかとか、いろいろ異なるのかと。制度とか細かいところはよくわかっていないけれど、この「郵送手紙の受け取り」に関してだけは所属事務所がいわゆる大手ではないことのメリットをなんとなく(初めて)感じる日々だったりする。ほんの数ヶ月前、「郵送なんて届くかわかんない*2」と言っていたのと同じ人間だとは思えん。

 

仮に中日でまとめて受け取ってくれることがあるとしたら、受け取ってくれたその日くらいは最小限のタイムラグで感想を読んでもらえる1通があってほしい。その思いもあってか結局、本当に毎日送ってしまった。なぜ送れたのかも永遠の謎である。

 

でも、推しは毎日舞台の上で生きているのに、

劇場に手紙を預けられないから、どうせ今日の今日で読んでもらえないなら書かなくていいか

と思ってしまう(しまいそう)な自分も嫌だった。

 

不可抗力の長い長い休暇を経て迎えた推しの舞台初日。

幾度となく通ってきた劇場に再び足を運べることはとても嬉しいのに、会話の聴こえない殺風景のホワイエや見慣れない千鳥格子の客席。打って変わった劇場の姿に、なんだか素直に喜べない心に窮屈感を抱いた。

 

この状況で、いろんな想いを背負って舞台に立つ推しと、なるべく、「いつもと同じ」に近い状況をつくりたい一心だったように思う。

 

実際、今日の今日では読んでもらえないのだけれど。

 

 

 

先日、友人に見せてもらった某俳優さんのストーリーで「手紙送ったら読んでくれますか?」という質問に対して、「読むんじゃなくて会話してるし、時差があったらその時を思い出しながら会話する」とお返事をしていた言葉がとても好きだった。特に今、「時差があってもその時を思い出してくれる」ということだけでもイチおたくとしてなんともありがたい言葉ではないだろうか。

 

そう、推しも、手紙を読んだうえで、舞台と客席で会話をしてくれる。あくまでも私がそう言っているだけなので推しの感覚は…わからない、本人のなかではファンサの一部かもしれないけど、少なくともそういう感覚を持っている俳優さんもいるのだなと知ることができて、嬉しかった。

 

 

さて、推しは公演期間中に手紙を受け取って読んでくれた。その数、1回、ではない。

 

ふまえて私信を降らす推しはちょっと特殊だ。

推しを推す前は自担しか知らない生活だったので所詮は私比でしかないけれど、それでも周りの話をきく限りでも推しは、…少しばかり特殊だと思う。

…正しくは私と推しの関係が特殊、なのかもしれない(笑)

 

 

あとは:私と時間の闘いだ。

 

 

郵便局との闘い

 

おたくがお世話になることの多い、郵便局。

コロナ禍になるまで、多くの本局が24時間営業をしていたことの偉大さを感じた1ヶ月だった。都内なんて、だいたい21時くらいまでに預ければ普通郵便でも翌日には届いていた。*3

 

 

公演期間中に郵送する手紙の最大の敵:時間

 

 

世の中、時短営業である。

銀座郵便局も、東京中央郵便局も、劇場から一番近い本局も、駅と家の往復で毎日とおる地元の本局も、どこもかしこもゆうゆう窓口の営業終了は平日19時、土日祝は18時だ。

 

「今日」マチソワ観た感想は終わってから書いて、「明日」送ったら「今日」の感想は最短でも届くのは「明後日」である。(あたりまえ体操

 

マチネ観た感想の手紙、当日ソワレ開演までに書いて出せたとしても、届くのは翌日だ。(あたりまえ体操

 

ソワレがないとしても届くのは結局最短で翌日だ。(あたりまえt(ry

 

祝日なんて局留めじゃない限り速達つけないと翌日には届かない。*4

 

 

 

期間中に1回だけ、当日の郵送を試みた。

普段マチソワで書くときにソワレ開演前ぎりぎりまで書いて劇場に預けられるのとは話が違う。タイムリミットとの闘いも楽しさはあるけれど、慌ただしいし、推しに宛てる文章はゆっくり書きたい。たった1回でそう思ってしまったので当日郵送は早々に選択肢から外れた。

 

タイムラグは無いに越したことはないけれど、今日の今日ではない時点で、走り書きした手紙を明日届けることよりも、いつもどおり時間を使って書いた手紙を明後日届けることを、選んだ。

 

あとは時間との闘いである。

 

帰宅して、手紙書いて、出社*5して、半休とって、郵便局寄って、マチネ観て、ソワレ観て、のループ。

こんな状況になる前は郵便局に寄る10-15分を除いて当たり前のようにこなしていたはずなのに、本当に体力のしんどさ、及び何より手紙を当日劇場で預けられないという精神面がしんどすぎて、後半日程はずっと劇場付近ホテル生活をしていた。

GoToキャンペーンに心より感謝した。

 

ゆうゆう窓口営業時間の朝いちばん7時に行った日もあった。笑

きっとしばらくすべらない話となることも、いくつか経験した。

 

 

まだまだ続く手紙郵送生活

 

現場が終わって少し経って、先週末は泥のように眠った。

約1ヶ月で20回以上も郵便局に行ったのは本当におもしろい生活だったなと感じる。*6 この状況にならなければなかなか経験することのないことではないかと。たいへんだったけど、楽しかったなー。

 

この生活、いつまで続くのだろう。とか考えるのはやめた。

 

同じことを考えて、考えなくても、期間中に手紙を送ったファンが他にどれほどいたのかはもちろん分からない。私も同じ現場の友人には話していないし、向こうも同様だと思う。*7

 

推しは推しで、この世界に入って★★年、舞台に立つのに手紙を読まない日々は初めてだったと思う。というかここまでスクロールして読んでくださっている皆さまの推しも、みんなそうですよね。

こういうときに限っては、推しがSNSを駆使している人はいいなぁと思ったりもしてしまう。*8 SNSSNSで、おたくが病む案件もあるのは承知だし、あるけどコメントDM読んでないよ!みたいなひともいるかもしれないし、手紙で書きたいことをSNS経由で送る虚しさはあるかもしれないけれど。推し、とにかくアナログ人間なので……

 

タイムラグの闇。

 

 

それにしても、1週間内程度で受け取ってくれている普段の手紙だって、合わせて1週間に20通も30通も届いているわけではないように思う。ごめん推し、でもやっぱりきっとそんなに届いてないよね?

それでもファンの反応を本当に常に気にしているひとだから、期間中に手紙も読んでくれたのだろうなぁ…と、思ってる。

 

私は私でとにかく伝えたいおたくだから、届けられて、よかったなぁ。

 

 

 

いつもならだいたい公演数イコール手紙の数、が今回に至っては1公演でも2公演でも1日1通。

マチネに観たことをソワレまでに伝える事もできない。 

毎日、毎公演、何かが変わる推しの好き、をその日に伝えられない。このもどかしさは本当に本当につらかった。観劇が出来る楽しさと同時に、こんなに悔しいんだなぁ…って思いながら毎日を過ごした。「悔しい」ってたぶん手紙に何回書いたかわからないくらい書いた笑

 

でも、大前提として、推しを始めとしたキャスト、スタッフの皆さまが多大なるエネルギーを使って開催してくださらなければ。そんなことさえも思うことができなかったので。

ご尽力いただき、ありがとうございました!!!という気持ちでいっぱいです。

 

そりゃまあ、ある程度、郵便局事情にも詳しくなった。

窓口は短縮営業だけれど、中の人は24時間動いているのだ。日本の郵便配達環境にとてもとても感謝しています。来年秋から土曜日の配達が廃止されるらしい。その頃もきっとまだ郵送生活を送っているのだと思う。劇場がもう少し復活していることを祈っています。

 

今回は何よりも、

まずは各作品を完走できたこと、そして推しが舞台に立つ空間にいられて、推しが舞台からみる景色のなかにいられて、ほんのすこしでも、一緒に前に進めてよかったです。

 

 

さいごに

 

そんななか、先日、なんと1公演だけ手紙を劇場で預けることができました。約8ヶ月ぶりの劇場預けだった。11-12月に発表されている現場は既に手紙預かりNGがでているので、恐らく、年内最後の劇場預けだった。もう今では定期的に送っているから書くことが溜まっていたわけでもないし、大したことも書けなかったのに、そわそわしすぎて肝心のチケットを家に忘れ(笑えない)、お忘れ券で入場したことは推しには言えない笑い話である。

 

 

観て、書いて、送る。

 

順応するけど、正直なところ、けっして慣れたくはないnew normalだなと思ってる。ずっとずっと抗っていたい。でも、当面の間は劇場で受け取れないという連絡も届いている。当面ってどれくらい?1年?2年?遠そうだなぁ。手紙の劇場預かりなんて、業界が、劇場が、元通りになったあとの中でもいちばんいちばんいちばん最後の項目だろう。

 

郵送手紙、2桁後半にのった。手紙が劇場で預けられるその日まで、ぜったいに送り続ける。

推しが手紙を読み続けてくれるかぎり。

 

推し、また来月劇場でね!!

 

 

*1:ほぼ

*2:前記事参照

*3:そういえば、当日消印有効のために23時台に入試願書を提出しに行った高校時代もあったなぁ…(遠い目)

*4:「手紙」をレターパックで送る選択肢は私にはない

*5:残念無念なことに今月からテレワークが終了した

*6:出勤日数と変わらん。むしろ多い。

*7:今回の件について諸々知っているのは界隈が違う身内各位

*8:隣の芝生はうんたらかんたら